静岡高教組の教育研究ブログです
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アドバイザリーティーチャーって何?
 
 またも上からの「事業」、予算の消化か。現場で総スカンをくらったコーチングスタッフの二の舞になるだけだろう。

 現場からの発想・必要ではなく、現場との対話もなく、まず「予算確保ありき」による「上からの空回り」事業が、またも上意下達式に行われようとしている。

 「魅力ある授業」づくり支援事業費に8400万円。高校では何がなされるのかというと、アドバイザリーティーチャーによる指導だという。アドバイザリーティーチャーとは指導力に優れた現場教員で、東中西部各地区へ教科ごとに30人を配置するというが、だれがどんなふうに「指導力に優れた現場教員」を「認定」するのだろうか。

 アドバイザリーティーチャーは経験15年から20年のキャリア教師がじぶんの現場の授業時間数を減らして、地区をまわり、2年から5年めの若い先生方の授業を見、アドバイスし、みずから模範的な授業を見せて指導するという仕事をするらしい。

 たしかにそのような優れた先輩教師が現場には必要かもしれない。しかし、同じ現場で同じ生徒たちと「格闘する」先輩・後輩の教師の交流が、若い先生方の教育実践の宝になるはずであり、同僚同士で切磋琢磨するのが本来の「魅力ある授業」づくりに貢献するのではないか。

 また、指導力にすぐれた教員による「魅力ある授業」を見て学ぶ機会は、たしかに若い教員には貴重だ。ただし、その模範授業がそのままじぶんの学校現場に生かされて、同じような実践ができるかどうかは、はなはだ怪しい。一つのすぐれた授業実践の裏には、長い時間をかけた、さまざまな現場での「格闘」をとおした経験豊かな個々の教育実践があるからだ。

 「魅力ある授業」への普遍的な方法論があるならば、簡単にマニュアル化できるだろう。しかし、日々に変化する生きた授業の中では、なかなかマニュアル化できない。

 もし、ほんとうに「魅力ある授業」づくりを支援しようというのならば、管理職から(無理矢理指名されて)選ばれる教員ではなく、現場の中からほんとうにすぐれた教員を選出すべきである。そうして、そのベテラン教師を囲んで「自主・民主・公開」を基調とした若い教師たちの勉強会をひらくべきだろう。

 同じ現場で同じ生徒たちを対象にした授業や教育実践は、つねに教師同士の学び合いを前提とし、互いにライバル視しつつも、互いに手をたずさえて切磋琢磨してゆくべきものだ。大切なことは、現場のこのような同僚性のなかでの「生きた教育実践」である。しかし実際の教育現場では、ますますこの同僚性が薄まり、個々の教師がバラバラにされ、会話も討論も交流もなく、敵愾心ばかりでただ結果を出すための競争をさせられるだけでは、学校全体の教育力が低下するだけだ。

 今度のアドバイザリーティーチャー制度の最大の問題は、この同僚性をますます崩してしまうのではないかということだ。現場での授業数を削って外へでかけるよりも、まず足元の現場ですぐれた実践を若い教師たちと交流すべきではないか。



JUGEMテーマ:学問・学校


| コーチング・スタッフ | 18:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
「教育再生特別委員会」参考人質疑から
「教育3法案」の問題点が浮き彫りに

「国民投票法」を強行成立させた与党自民・公明両党は、次は「教育3法案」を成立させようと、スピード審議を強行しています。マスコミは詳しく報道しない参考人質疑の内容を報告します。問題点が浮き彫りにされています。

◆免許更新制は、破綻ーー嶺井氏・勝野正章氏

 4月26日の参考人質疑では、教員免許法、とりわけ更新制の問題が取り上げられ、そこに焦点をあてた質疑が行われました。4人の参考人のうち、明確に更新制が必要だと主張したのは、梶田氏だけでした。嶺井氏と勝野氏は、明確に更新制に反対だと主張しました。

 梶田氏は、「時代が流れているとして、携帯メールでいじめや、モンスター保護者と呼ばれる学校に難題を持ち込む保護者が現れている。だから、常に資質の向上が必要」と述べ、「指導力不足の教員は、別の仕事をしていただくか、免職に。今は東京などでやっているが、全国に広げたい。」「少数の問題教師は温存されている、教壇を降りていただく」と述べました。さらに、「教師に対してこれでいいのかという声が高まってきた。全体の底上げの必要があるから更新制を入れる」「自動車免許も更新する。医師も弁護士も更新制が必要ではないか」など、「教師ダメ論」に立った主張でした。最後に、更新講習にどんな内容が必要かと聞かれて、「使命感の再確認」など4点を挙げつつ、「ペスタロッチやデューイを読んだことがあっても、中江藤樹や貝原益軒を読んだ教師はいない。それを教えたい」と主張しました。

 それに対し嶺井氏は、更新制には反対だと述べ、教師の資質や能力の「リニューアルは必要」としつつ、そのためには、日々の研修、自主研修や校内研修が必要であり、教師が日々研修できるしくみをつくることこそが大切と主張しました。子どもや保護者と向き合う時間を保障することが教師を高めることになるとも陳述しました。 

 勝野氏は、教師の置かれている現状について述べ、貧困や学校バッシングなど困難な状況におかれている中で、「改革」は現場の要求に答えられているのかと問いました。教職員や予算の削減の中で、「主体的」に過密労働に追い込まれている。このような状況で、更新制は、教師の悩みにこたえるものになるのかとして、/畔の不安定化は不安感を増す、教師を信頼していない証拠であり、免許が更新されたから父母の信頼が増すというものではない。△泙垢泙抗悗咾△い竜_颪鮹イ辰討い。従来は、日本の教育は外国から賞賛されていた。それは、自主的な研修をしていたからだ。今やそれは逆転している。また、不適切などの判定がどのような基準で行われるのかも疑問。子どもと直接向き合う教師ではなく、行政の末端としての教師になってしまうのではないか。教師への信頼は、実践と子ども・父母との交流から生まれる。更新されたから信頼されるとは限らないと、教育の本質を突いた陳述でした。

 この日の参考人質疑を通じて、更新制が如何に教育とは無縁で、むしろ有害なもの、教師を不安感で縛って、子どもと向き合うのではなく、国や行政のために働くものに変えてしまうものであるかがはっきりしました。更新制を導入する論拠は、破綻したといえるのではないでしょうか。

◆学校教育法改正案についてーー藤田英典氏、佐貫浩氏

 「教育再生に関する特別委員会」では、5月8日参考人質疑が行われました。参考人には、国際基督教大学教授藤田英典氏、法政大学教授佐貫浩氏、ほか2名が参考人として主に学校教育法改正案について意見陳述しました。

 藤田氏は、義務教育の目標について、「我が国と郷土の現状と歴史について正しい理解に導くとあるのは、特定の考え方を教えるニュアンスが感じられる」と指摘しました。

 佐貫氏は、義務教育の目標に態度を多く盛り込んだことに対して、「本来国民が決めるものであって、民主主義では絶対考えられないこと」と批判し、「上から目標を押しつけることによって、本来の教育の崩壊につながるもので、絶対やってはいけないことだ」と指摘しました。

審議すればするほど、国家統制を強めようとするねらいが明らかになってきています。このことを、外に出て大いに国民に知らせていくとりくみを強めていくことが、今大切です。
| コーチング・スタッフ | 21:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
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